2015年7月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
無料ブログはココログ

アクセスパーツ

  • アクセスパーツ

    ジオターゲティング

« 日本 5-0 ミャンマー(アテネオリンピック2次予選) | トップページ | 横浜FC 1-1 サガン鳥栖 »

2003/05/04

YSCC 3-4 ザスパ草津

0504

 関東2部-J1から数えて5部リーグに相当する試合を楽しみに見に行くとしたらそれは相当な物好きだと思う。もちろん自分のことを棚にあげて言っているわけであるが。ゴールデンウィーク中日の5月4日、保土ヶ谷サッカー場のメインスタンドはその物好きで溢れかえった。座席は全て埋まり後ろに立ち見ができる。それでも収容しきれずにあふれた観客はゴール裏の芝生席に移動する。両チームにはJ2リーグに相当するサポーター集団がつき応援コールが繰り返される。YSCC対ザスパ草津の一戦はそんなリーグとしては場違いな雰囲気の中で開始された。

 絶対負けられない相手というのがある。YSCCとザスパ草津の立場はそんなものかも知れない。同じ都市をベースにしている訳じゃあない。同じ時期に設立されたチームでもない。一緒にJ1を目指して戦っている訳でもない。でもこのチームには負けられないという気持ち。それは何か。

 それは背負っているものがお互いに見えるからか。自分のチームに期待してくれる人が大勢いるということがお互いにわかっているからか。草津温泉の期待をかけて元日本代表ほかJリーグ経験者をそろえて注目を集めるザスパ草津と地元横浜にNPO法人を作って地域密着を図るYSCC。大勢のサポーターをバックにして試合をすれば絶対に勝って期待に応えたいという気持ちは痛いほど理解できる。

 試合開始15分前、ウォーミングアップを終えた選手は控え室に引き上げフィールドは無人となる。試合前からBGMが流れスタメン紹介がなされ、得点表示ボードにチーム名が張られるという地域リーグとしては異例のサービスに感激し試合開始を待つ。そしてFIFA-ANTHEMの曲が高らかに流れ選手入場。YSCCの選手にはリードキッズが一人ずつ付きスタンドは大拍手に包まれた。選手と審判は観客席に向かって横一列に並び一礼。そしてアウェイザスパ草津がYSCCの選手達と握手をする。そして10人以上のプレスによる写真撮影。ほとんどナショナルゲームののりに観客も盛り上がる。しかし惜しい!ここまでやるならいっそのこと花束の贈呈と草津節と横浜市歌の独唱までやってほしかった。ちょっと残念。

 さて試合開始。YSCCがスタートアンドダッシュでザスパ陣内に猛攻をかける。ショートパスを使い、3人がかりでペナルティエリア内に仕掛ける。前半6分、ゴール前にループ上に落ちたボールをザスパ小島が拾おうとした瞬間、YSCC小笹が足で軽く蹴り上げ小島の頭上を抜けてYSCC先制。その2分後、今度はザスパのほとんど電車道と言っていいほどのストレートパスにYSCCのDF陣は誰も反応できず、裏をザスパ高須のミドルシュートが決まりあっさり同点。選手の動きが早すぎて何がどうなっているのかさっぱりわからない。

 登録上はお互い4-4-2だが両方とも3-4-3に見える。ザスパDF奥野は本来センターバックだが左サイドのDFが上がりっぱなしのためそのまま左サイドバックを務める。その奥野すら前線に上がる場面が増え、ノーガードの殴り合いのような展開になってきた。

 サッカー通な人から見れば決して褒められるような試合運びではない。特にYSCCが攻撃する時はザスパDF陣の統制が乱れ、両サイドからYSCCの突破を許すケースが多い。いかにして点を取るかという面では及第でもサッカーの基本はまず守備からという鉄則はこの試合には存在していない。

 しかし私はこれはこれでよいのではないかと思う。もちろんこんな試合運びでこの先勝てるとは思えない。しかし攻撃の方策を見つけられずに守備固めをしても仕方が無い。4点取られても5点取るというサッカーがあっていい。守備はもちろん課題として直す必要はあるが。要はボールの支配権を握るサッカーができるかどうかだ。現在主流のカウンターサッカーとは逆を行っているが。

 ザスパは同点に持ち込んだ後攻撃の手を緩めずにYSCCを襲う。左サイドから奈良がキーパーの隙をつき放ったシュートはサイドネットを揺らす。1-2。その頃になるとザスパ守備陣も安定し始め試合はYSCC陣内で行われる。が前半終了間近、YSCCのシュートを小島はゴールラインの内側でキャッチしてしまい2-2の同点で前半を終える。かなり大味な展開になってきたが後半はどうなるか。

 後半はザスパの一方的なペースで始まる。後半9分、30分に連続して得点し2-4.これで勝負あったかに見えた。

 残り15分で2点差、この展開なら普通は守備固めをする。しかしザスパはおかまいなしに攻め続ける。68分FW(登録上MFだが)奈良にかえてFW堺。82分FW宮川にかえてFW梁。ザスパは何人FWがいるのか。そもそも守るつもりはないのか。この辺の考えはよくわからない。

 ザスパは守るつもりは本当になかった。ロスタイムが終わるまで攻め続けた。当然YSCCは逆襲する。80分に福島の放ったシュートを小島がまたもゴールネット内側でキャッチし3-4。全くわからなくなった。 天気は快晴で気温は20度を超える。こんな中、お互いが攻め合っているのである。ほとんど見たことのない展開に見ているほうは固唾を呑んで見守るほかはなかった。ボールの動きが早すぎる。選手間の玉離れが早く、その場面だけ見ているのならそれはまさにイングランドの光景だ。守備をしていない、という点が大きく異なるが。

 このゲームの特徴、それは選手の真剣すぎる目つきとボールを追う執念は上位リーグには全く見られないものだった。関東2部が面白いかと聞くのであれば、少なくともこの試合に限っては面白いと断言していえる。謙虚さとひたむきさ、そして執念が感じ取れる試合はプロリーグを見てもそれほど多くない。 結局ゲームはザスパが4-3で逃げ切った。YSCCのシュートは惜しいものが何本もあり、その点では小島は多いに慌てたのではないか。試合が終わってもYSCCの選手は芝生に倒れこむようなことはなかった。それは全力を出し切って攻め続けたということではないか。試合後、YSCCの選手には多くの拍手が送られた。もちろん2試合で9失点というのは決して褒められたものではない。前節4-5●、今節3-4●というのは守備に問題があることを露呈している。この修正を行わない限りYSCCはこの先も苦しいと思う。

 だが得点ができているということは課題の解決は比較的容易だ。サッカーは得点するのが難しいスポーツだから。失点を防ぐためにはどうしたらよいか、それはチーム内で考え実行してほしい。個人的には今年の関東2部はザスパとYSCCが昇格すると考えている。後期の直接対決が楽しみでもある。

 試合が終わるとすぐに次のチームが入ってきた。下部リーグの前座というのも・・・みんなすばやく撤収する。昼下がりの保土ヶ谷公園は試合観戦後の子供達であふれ帰り、いたるところでストリートサッカーが行われている。YSCCの目的がこういう風景を作ることにあるのなら、その試みはある程度成功していると思う。次の観戦試合は明日14時から三ツ沢球技場で行われる横浜FC対サガン鳥栖の予定。

11:00~横浜市保土ヶ谷区 保土ヶ谷サッカー場  晴れ 観衆 550人(公式)

« 日本 5-0 ミャンマー(アテネオリンピック2次予選) | トップページ | 横浜FC 1-1 サガン鳥栖 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 日本 5-0 ミャンマー(アテネオリンピック2次予選) | トップページ | 横浜FC 1-1 サガン鳥栖 »