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2004年3月

2004/03/28

佐川東京 0-4 デンソー

0328


 バイクで夢の島に移動。途中、築地で海鮮丼を食べる。日曜もやっている店で以前から行ってみたかった。今日も快晴で気持ちがいい。本当は来月の自転車レースのために自転車で夢の島に行く予定だったのであるが、寝坊してしまい断念。築地から夢の島まではバイクで10分程度、それほど混まなかったが着いたのは試合開始直前だった。

 ザスパ草津と群馬ホリコシが加入した今年のJFL、あらゆる意味で興味がある。横浜FC以来の昇格をかけた戦い。場合によっては降格もありえる戦い、そして企業チームの意地をかけた戦い。ある意味、J2より面白いかもしれぬ。 さて、今日のチームは佐川東京である。選手自体は強力で、本田や大塚にも劣らないと思うけれど、なにしろ芳しくない話題を提供してしまったのだから大変だろうと思う。選手やサポがどこまで耐えられるか、頑張れるかにかかってくる。 

 会場は意外と子供づれが多い。選手の家族友人だろうけれど、かなりほのぼのとした雰囲気が漂う。私はあの事件は、何もそこまで吊るし上げなくてもいいと思っていたけれど、ここまで子供が多ければ処分はやむを得ないかなあと思う。

 さて、試合の結果であるが0-4で佐川東京の負け。惨敗と言ってよく、特に佐川東京のサポーターでなくても失望した内容だったと思う。 一人一人の選手の力はあったのだと思う。少なくとも点差ほどの実力差はなかった。

 勝敗を分けたのはやはりモチベーションの有無だろう。陳腐な表現であるが、ガムシャラさとかひたむきさが見られない。何が何でも絶対に点を取ってやる、というそういう姿勢が見られない。

 実際、チームの状態で見ればデンソーのほうがヤバイと思う。ホンダ、大塚に次ぐ第三のチームという強さはもう見られない。プロを目指す登竜門で見ればデンソーよりも愛媛や草津のほうがずっと魅力がある。

 佐川東京は攻め自体はよかったと思う。しかしカウンターを食らったときの中央のケアがなってなかった。右サイドバックの中澤のポジションが全く安定せず、佐川からみて右サイドからずぶりずぶりとカウンターを喰らっていく。

 ただ、私はそれでも佐川は大丈夫だろうと思っていた。何度も執拗に攻めるデンソーのクロスは中央のディフェンス(公式記録によれば伊藤、鈴木)が跳ね返し、こぼれたボールはそのままカウンターで佐川ゴールに持っていく。でも・・・・・

 デンソーが左からセンタリングを上げる。ほんの一瞬、ケアの遅れ、この隙間を#23梶がダイレクトボレーで叩き込む。デンソー先制。一瞬、ほんの一瞬だった。そういえば、デンソーはこういうプレーが多いような気がする。乱暴な結論だが横浜FCがデンソーを苦手とするのはこの辺なのかもしれない。攻め疲れたほんの一瞬の集中力の欠如が隙を生む。デンソーはそこを逃さない。そういう意味で言えば正面きって挑んでくるホンダや大塚のほうが与しやすい。守ってカウンターというわけではなく、センターラインから佐川側ペナルティエリアの前辺りでプレーをし続けられるとこうなる。

 普通、中央から前辺りでプレーをし続けると点は入らない。守りが固められるからだ。逆にカウンターになりやすい。でもデンソーはその中央から前のエリアでサッカーをする。そして小さなクロスを何本も上げ、マークのズレを利用してシュートを打つ。いやらしい。

 1-0で前半を終え、後半に入る。後半、佐川は疲れの見えた嘉悦を下げ、フォワードを入れ替える。河合をフォワードに入れて3トップにする。そして左サイドバック#27戸田がオーバーラップをしかけ、中央にクロスを上げる。しかしこの攻めの姿勢は全く実らなかった。逆にディフェンスが薄くなる。佐川がサイドからオーバーラップをかけるからそのケアで中央が薄くなる。後半、デンソーは追加点をあげたのは、その薄い中央からのミドルシュートだった。2-0。これで勝負は決まったと思う。PKを取られてからは集中力もきれ、試合終了間際に追加点を取られて。4-0で終了した。落胆する子供達。いろいろな面で切ない。

 試合が終わり、落胆した選手達が控え室に引き上げ始める。観客席から子供達が佐川の選手達に手を振る。子供達に気づいた佐川のキーパーが苦笑いしながら「今日は点が一杯入って楽しかったろ」と話す。冗談にもいえない場違いな空気が漂う。

 この試合、佐川にとっては結構こたえたと思う。正直言って建て直しは難しい。練習試合などでいい結果を出していただけにこの結果、内容は残酷に思える。まあ、まだ先は長い。しばらく負けが込むかもしれないが、戦力的には整っているチームである。まだ大丈夫だと思う。次に佐川の試合を見に来れるのはいつになるかわからないが、その時はどう立て直したか注目したい。

 皆ひきあげはじめたので私も帰る。3月の観戦はこれで終わり。次の観戦予定は4月3日、栃木グリーンスタジアムで行なわれる水戸ホーリーホック対横浜FC戦である。

夢の島陸上競技場 観衆:610人(公式発表)

2004/03/27

川崎 1-0 大宮

0327


 先週、前々日、前日、と雨風が続き、今日も雨だったら本当に欠席しようと思っていたのだが幸いにして晴れ。気温も一気に高くなり等々力公園は花見をする家族連れが多数。花見もいいと思うけれど、隣の陸上競技場でサッカーを見ませんか?とガラガラの2階席を見ながらフト考える。

 今日は川崎の今シーズン初観戦。入場ゲートの位置も変わり、年間チケット購入者を対象とした専用ゲートが設けられる。専用ゲートを通ったからと言って別に特別なサービスを受けるわけではない。でも、少しばかりの優越感を感じることができる。こういう大金をかけなくてもできる少しの努力が着実にサポーターを増やし、リピーターを増やせるのだと思う。入場ゲートを登ると「OFFICIAL」のネックピースを下げた背広姿のオジサンが頭を垂れて出迎える。チームによって会社の姿勢というのが如実に現れて興味深い。

 今日の相手は大宮。組織立った守備と速攻が売りのチームである。もし川崎のサポーターがサッカーに興味の無い誰かを誘って川崎の試合を見るのであれば対戦相手は吟味したほうがよい。そして、少なくとも大宮はやめたほうがよい。何故なら点が取れないから。一般にJ2は守備重視の縦ポンサッカーをしかける場合が多いが、大宮のそれは徹底している。しかも監督は今年から元祖組織プレーを標榜する三浦俊也に代わっており、正直言って点の取れる試合ではないだろうなと思っていた。

 試合が始まる。スタメンはほぼ予想通りであるが、右サイドの木村と言う選手は私は知らない。開幕戦から続けて先発したのだから使える選手なのだろう。これはまあいい。私が気になったのは今野がスタメンどころかベンチにも入っていなかった点である。この理由がわからない。川崎と言うと、ジュニーニョ、アウグスト、我那覇の3人の破壊力だけがクローズアップされがちであるが、私は彼らが好きなようにプレーできるのは今野と長橋が前線にボールを供給したからだと思う。今日は久野が入っているけれど正直言って、アウグストと被るような気がしてならない。

 川崎の怪我人状況はよくわからないが、相馬は怪我、町田はスーパーサブ的な要員なのは分かる。うーん・・今野・・少し悩みつつ試合を見る。

 大宮は案の定引いて守ってきた。4バックのすぐ前にボランチが2人。普通ボランチと言うのは攻撃に参加するからこそボランチと呼ぶのであるが、彼ら2人は本当にディフェンスの前に居座るだけ、つまり4-4-2とは名ばかりで、実際は6-1-2-1と呼ぶようなフォーメーションである。

 対する川崎は去年とは打って変わって攻めない。なんとジュニーニョがパス回しをしている。そのため最前線の我那覇とマルクスはフリーランニングのし放題である。うーん、いいのか悪いのか。

 まあ、決して悪くは無い。ボール支配については大多数のを川崎が握り、大宮ゴールを攻めているわけだから悪くは無い。しかし、この厚い大宮ディフェンス陣をボールのこねくり回しで点が取れるかというとそれは無理だ。安易なパス回しが大宮にボールを奪われて大宮のフォワードにダイレクトに送り込まれる。大宮のカットマンは決まって安藤、送り先はもちろんバレーである。

 正直見ていて・・まあ・・これでいいのかな、と何とも表現しがたい試合展開である。私の感想を言わせて貰うなら、こういう厚いディフェンスに対しては逆にカウンター速攻の方がいいと思うのだが。少なくともアウグスト-マルクス、我那覇ラインはその攻めができる人材である。こういうボールを寄せながら攻めるやり方は、中盤でミスをすると致命傷になりかねないような手数の薄いチームがやることであり、ボールキープができる人材がそろった川崎がやることではないと思う。

 川崎はオプションが多く使えるのにそれが見えないのが勿体無い。アウグストも去年のようなキレがないのが気になる。戦術的に足かせでもかけられているのだろうか、この辺の事情はよくわからない。アウグストへのマークがよりいっそう厳しくなっているのは分かるのだが左サイドで膠着すれば右サイドの木村を使えばよい。ただこの木村、ボールを奪われる点が目に付き、あんまり頼りなさそうであるが、大丈夫なのだろうか。

 点は入らないだろう、ときっぱり予想したとおり、本当に入らなかった。前節の甲府戦もテレビで見ている限りではこの大宮戦と同じで、まずバックラインの統率、徹底的なスペースの消しこみを主として向かってくるからちょっとやそっとじゃ点が入らない。これは仕方がないだろう。

 他会場の前半戦の途中経過がでてスタンドから軽いどよめきが上がる。明日開催の鳥栖
-甲府戦を除き、J2の5会場すべてが0-0である。どのスタジアムも1点も入っていない。個々から読み取れるのはどのチームも戦術的には完成されてきたと言うことだ。今年のJ2はディフェンスラインがカギを握ると言ってもいい。ここが破綻したチーム・・例えば仙台とか・・からJ2戦線は下に落ちていくのだろう。厳しいリーグとなってきた。個人的には面白くないが。

 後半開始。大宮が勝負をかけてきた。それはそうだろう。いくら大宮だって全試合引分けでヨシとするわけがない。どっかで攻めに転じるとしたら後半開始早々というのは当然だと思う。ここで川崎のディフェンス力が試される。去年、何故昇格を逃したのかと言えば、ディフェンスのわずかな連携ミス、集中力不足が要因だからだ。その欠点がどこまで直ったのか、そこは見たい。

 箕輪の替わりに佐原が入ったディフェンスは思いのほか安定していた。去年の箕輪もよかったとは思うけれど、今の川崎は誰が出ても一定水準のゲームができる力があるのだろう。それが・・ああなるほどと感じさせられるケースがよく見えた。例えばマークの受け渡し。オフサイド・トラップなど。もともと川崎はオフサイドトラップを多用するようなチームではない。ディフェンスラインが高く敵が攻め込めないと言うのもあるがボールを奪うことが最大の防御であると考えてきたフシがあり、それはそれで川崎の一つの特徴だと思っていた。

 それが、ラインを統率してピシッと取る。「守備」を意識したチームがなせるわざだと思うし、ディフェンダー一人一人がどのポジションに入ってもできる練習を積んできたということなのだろう。私は試合開始前にタレントが多いのだから攻めなきゃダメだろうと思っていたけれど、後半開始20分もした頃には、なんとなく今年の川崎の目指すものというのが見えてきたような気がした。あくまでも「気がした」というレベルであるが。

 川崎が鬼木に代わって寺田を入れたため、展開は大宮よりになってきている。特に中盤(確認したら久永らしい)が交代した後は中盤から前が安定してきた。ただ、私はあまり心配していなかった。バレーのヘッドがあわなければ大丈夫だろうと。

 試合は大宮のその一瞬の隙をついて川崎が速攻をかけ、マルクスが押し込み川崎先制。まあ、こんなものだろう。あと30分。落ち着いて試合をするだけだ。

 大宮は狂ったような猛攻をかける。川崎は圧倒される。この展開をもっと早くからすればいいのにと思うがそれが今の大宮なのだろう。慣れない攻めは脆さを伴う。川崎がカウンターで脅す。ただ得点には至らず試合終了。川崎3連勝。

 試合全体の感想を言えば、川崎にいやらしさが出たというところなのだろうか。正直、いまだにこれでいいのか、という疑問は残っている。しかし結果として手堅い試合運びで3連勝をしたということは評価していいと思う。私は試合の結果はあくまでも結果としてしか見ない。勝てばエライ。それしかない。

 川崎は第一クールは何敗かするだろうが、このまま行くだろう。手の読まれた第二クールをいかに乗り切るかが昇格戦線のカギを握ると思う。あとは怪我人の復帰。選手層が厚いチームはこういうときはお得である。川崎はこれでいい。今度は横浜FCだ。こっちが心配である。

 次回のJ2観戦は4月3日、栃木グリーンスタジアムで行なわれる水戸-横浜戦である。

等々力陸上競技場 6,541人(公式発表)

2004/03/22

神戸製鋼 10-22 東芝

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 天気のいい日曜日、バイクを飛ばしてツーリング。目的地は国立競技場。まだ3月であるが、私が国立霞ヶ丘競技場で観戦するのも今年でもう8回目。隣の秩父宮は4回行ってるので今年の国立・秩父宮の観戦予定数は三ツ沢球技場の横浜FC戦を上回るかも知れない。少し飽きた感がある。

 信濃町のローソン四谷左門町店でアテネ女子五輪のチケットを買う。22日(木)のタイ対日本の試合を買う予定だっただが、間違えてベトナム対タイのチケットを買ってしまう。お金を払ってチケットを確認すると間違えたことに気づく。店員に交渉してみるが、一度発券して清算してしまったらもうダメとのこと。仕方がないので買いなおす。非常に鬱である。

 気を取り直して国立へ。木曜日にUAE戦を見たばっかりなので今日の国立を見ると、その対比が著しくて戸惑ってしまう。両ゴール裏は完全封鎖。ニコニコホンワカムードの家族連れが国立のスタンドに長閑さをかもし出す。そこにはUAE戦で見た殺気はない。天気のいい昼下がり。お昼寝するにはちょうどいい。少し違うか。


UAE戦の直後なのでサッカーの白線がクッキリ残っている。心もち黄色い線で上書きしているのが返って苦笑してしまう。23日のU19戦に使うのであろう。スカパーなどでラグビーを見るとこういうサッカー兼用ピッチをよく見る。これがU19戦の時になれば、ラグビーの試合など無かったことのように徹底的に緑色の線で消されるのだからラグビーも可哀想だと思う。

 ラグビーを見るときの違和感というのは、このノンビリムードだろうか。ゴール裏サポというのがいないので、緊張感がない。にもかかわらず試合展開はフィジカルコンタクトの応酬なのだから凄いスポーツだと思う。イベントとしてのエンターティメント性が薄いので見る側に高尚さを要求する。分かる人だけが見ればよい。そういう孤高の趣味なのかもしれない。だからこそサッカーに水を空けられっぱなしなのだと思うが。

 日本の社会人ラグビーは3つのタイトルがある。トップリーグ、マイクロソフトカップ、日本選手権である。サッカーで言うところのチャンピオンシップ、ナビスコカップ、天皇杯と思えばよい。 ただ、サッカーと違い、すべてが短期決戦の連続なので、それぞれの大会の特徴が今ひとつつかめない。トップリーグ優勝が神戸製鋼、2位が東芝、MSカップが優勝がNECで2位が東芝。そして今日の日本選手権が神戸製鋼対東芝なのだから、各タイトルの重みというのがよくわからない。

 メインスタンドとバックスタンドに観衆が埋まりかけた頃、代表選手の表彰があり、選手入場、試合開始。マイクロソフトカップ決勝時のアメリカナイズされたスタジアムDJもなく、淡々と始まる感じである。同じ競技場の同じ競技なだけに日本協会の意気込みのなさが際立つ。他にもある。今日のユニフォームは東芝が赤、神戸が青である。両方ともセカンドジャージで、本来なら東芝が青、神戸が赤のはず。応援している人たちは青が東芝、赤が神戸なので試合展開の優劣と応援する旗の色が逆になっている。(3/22訂正:赤色が東芝のファーストジャージなのだそうだ。だとするとブレイブルーパスという名前や青色のチームフラッグはいったいなんなのだと言う疑問がある。) こういう些細な所にもファン無視が感じられる。神戸製鋼は普段花園で試合をしていて、関東のファンはなかなか見る機会が少ない。であれば神戸はファンがイメージするファーストジャージの赤で試合をしてもいいのではないか。今日のユニフォームを青にする理由がわからない。もっともトップリーグ入替戦、九州電力対近鉄を見に行ったときはもっとひどく、赤色の九州電力、エンジ色に紺のストライプの近鉄と、両チームの見分けがつかなかった。

 それでも少しは気遣ったのだろうか。ファールなどのアナウンスに簡単な解説が入る。「味方の選手が前にボールをパスしてしまったためスローフォワードとなりました」とか。こういう気遣いは嬉しい。欲を言えば決勝戦に限らず当面の公式戦はすべて解説をいれてほしい。何故ならラグビーを見に来る客の3割は実はルールがよくわかっていないと思われるから。ラグビーを見ると私の前後左右で、知っている人が知らない人に対するルール解説がよく聞こえる。本来こういうのはちゃんと分かりやすく解説するゲームスチュワードがスタジアムにいてもいいのだ。でなければサッカーから客は奪えない。

 スローフォワードの説明アナウンスが出ると後ろの女の子が「スローフォワードのスローって投げるという意味なんだ。私、遅いって言う意味だと思っていた」と感心する。それを聞いて私は少し凍りつく。オフサイドを知らなくてもサッカーは楽しめると思うが、スローフォワードを知らなくてラグビーを楽しむのは難しい。


 でも気にすることはない。私は2年前にアメフトを見に行ったことがある。私はラグビーをショーアップさせたものがアメフトであると思いこんでいたのだ。東京ドームに着き、そこで全く違うゲームが繰り広げられているのを見て混乱し、そばにいたゲームスチュワードに「これはどういうルールなのですか」と聞いて唖然とさせたことがある。自分で気づく分だけ彼女はまだ偉い。

 この試合は日本選手権の決勝である。非常に伝統ある戦いでNHKが生放送している。本来なら・・・イチゲンの客に魅せる試合でなければいけない。しかし・・・今日の試合はどんなに贔屓目に見てもつまらなかった。ロクにルールが分かっていない私が言うのもなんだが、本当につまらなかった。

 なにしろ点が入らない。点が入らないこと自体は別におかしくは無い。スコアレスでも面白い試合はたくさんある。しかしそういう試合はインターセプトの応酬で、ボールを取ったり取られたりするから面白いのだ。では今日の試合はと言うと、根本的にパスが出来ていない。試合の進め方はキックだけでランがない。サッカーじゃないんだ、自分でボールもってパス回して進めて見ろと怒鳴りたくなる。ではそのパスはどうかと言うと、これが
またなんでもないイージーパスをファンブルしてしまう。それがノックオンになる。あるいはボールがラインの外に出てしまう。ラグビーはサッカーと違って一度試合が止まるとスクラムを組んだりするので流れが変わってしまう。停滞する時間が増えると緊張感がなくなる。応援歌の聞こえないスタジアムでピッチだけを凝視するのは忍耐を要する。

 前半戦が終わる。東芝は1トライ1ゴールの7点。神戸は1ペナルティゴールのみの3点。7-3の低スコア。永遠に続くかと思われた40分であった。 後半開始。東芝の人気者ナンバー8バツベイが電池切れでベンチへ。この辺りで試合が動き出す。東芝側にボールが回りだす。元々東芝のほうが攻撃力があるらしい。多分前半はバツベイで点を取って逃げ切る予定だったのが取れなかったので選手を入れ替えたというのが理由なのだろうか。よくわからないが、試合に動きが出てきた。 

 具体的には神戸のマークがずれてきた。東芝がフリーでボールを持つ場面が多い。神戸は焦ってきたようだ。タックルしようとしてもかわされてしまう。ラグビーは潰すべきところで潰さないとエンドラインまで独走を許してしまう。東芝はWTB森が50メートル近くを走りきり、トライ。ゴールも決めて突き放す。

 この後、スコアは接戦を続けるも情勢はあらかた決まり、東芝が終始優位に試合をすすめ、追加点を入れて逃げ切った。最後はお互いに駆け引き有りのがっぷり四つの試合となりそれなりに見所が出てきたのがよかった。東芝はトップリーグ2位、マイクロソフトカップ2位で最後に優勝が転がり込んだ。これで2位なら清水エスパルスやレバークーゼンのごとくシルバーコレクターの不名誉を頂戴しなければならなかったところだろうから関係者はホッとしただろう。観客からすればもっと分かりやすいタイトル構成にしてほしいのだが。今日の試合でラグビーシーズンは終了。選手も疲れていたのかもしれない。優勝した東芝にしてもそれほどおおっぴらに喜んでいたりはしない。最後にやっと取れた、そんな気持ちなのだろう。

 表彰式が続く中、私は競技場の外に出た。午後4時を回っていたがまだ日は充分に高い。そういえば今日は春分の日。もう春である。明日は雪だそうだがね。

国立競技場 晴 19,500人(公式発表)

2004/03/14

日本 0-1 バーレーン

0314


 サッカーの面白さや怖さを理解することというのは一生ないんだろうな、試合後にそう思った。いままでにサッカーを何百試合見ていようと、これから何十年サッカーを見ようと、多分分かり合えない。ずっと。

 第一試合、レバノン対UAE戦、埼玉スタジアムは長閑な雰囲気につつまれていた。みんなお気楽にレバノンを応援していた。もちろん日本のために。予想に反してレバノンが優勢な状況にゴール裏からは「やばいな、このまま終わったらUAE戦は消化試合になっちゃうよ」「UAEのチケットを買ったヤツは負け組み。レバノン戦だけを買ったやつは勝ち組。オレ勝ち組。へへ」、みんなお気楽だった。そして私も。

 結局サッカーに絶対なんてない、この何度も何度も当たり前のように繰り返してきた現実をみんながみんな知っていながら気がついていない。前回、日本はバーレーンに引き分けたことを。UAEはレバノンに苦戦したことを。ドーハの悲劇も98予選もみんな知っている筈なのにね。だからサッカーは面白い。

 絶望から希望へ。希望から絶望へ。楽勝から苦戦へ。今日、埼玉スタジアムで行なわれた2試合はグループリーグ4チーム全てに夢と希望の大きを変えてしまった。現実を思い知らされる試合を経験できるチャンスはそう多くはない。その意味ではいい日だった。

 試合を振り返ってみる。バーレーンは最初引いてきて、カウンターで攻めてくるだろう、ということは事前に予想していた。個々の能力は日本が上回っているわけだから守ってカウンターだろうと読んでいた。UAEラウンドの結果と第一試合の結果を踏まえて考えると引分けで充分だろうと思っていた。

 展開自体はその通りだった。しかし予想と異なっていたのは引いてくるレバノンに対し、あまりにも消極的過ぎる日本の攻め方だった。全く機能していない。闘莉王もオーバーラップをかけていない。自信のなさそうな、そしてあやふやなポジションで躊躇する徳永を見
ると、見ている側は困惑してしまう。

 私はこの試合、日本も引分け狙いで来たな、と理解した。考えてみれば当然かもしれない。UAEが引き分けたことにより、この日本-バーレーン戦も試合も引分けで問題ない。も
ちろん勝つことにこしたことはないけれど、最大の山場は最終戦なわけで、精神的に一番きつい中日を無理に勝ちに行く必要はないのだろう、そう思った。

 そのやり方は悪くない。トーナメントではなくグループリーグ形式で試合を行なうのであれば、捨てゲームを作るのは当たり前だからだ。精神的なキツさもそうだが体力の消耗があまりにも酷すぎる。ただ、問題なのはそのやり方が事前に決めたのか、UAE-レバノン戦の結果を見て決めたのかだろう。90分間を通して引分けを狙う、または勝ちを意識しつつ引分けでヨシとする戦い方というのは選手にも相当な老獪さを必要とする。それがあのオリンピック世代に理解できるかと言うと難しい。

 ボールは大体の局面に置いて日本が支配している。いや持たされているという言い方の方が正しい。ボールがバーレーンんおペナルティエリアに入ろうとする手前で囲まれてつつぶされてしまう。今日は高松が先発で、平山のようなポストプレーヤーがいないからゴール前にボールを遅れない。

 こう着状態のまま闘莉王負傷退場・・・だんだん日本に対して状況が悪くなっていく。今日、私がいる場所はアウェイ側カテゴリー5。つまりコアサポが集まる本当のゴール裏である。皆立って応援している。私も立って声を出す。私の前後左右はどう見ても高校生。彼、彼女に混じって一生懸命声を出す。でも代表は動かない。動かないのではなく動けない。

 なすすべも無く前半が終わり後半が始まる。観客席は明らかに余裕がなくなっている。それはもう引分けでいい、そういう空気ではなかった。勝たなきゃダメだ。勝たなきゃ明日につながらない、その空気は十代の彼らからもハッキリと読み取れた。

 日本は焦っているように思える。UAEラウンドでもそうなのだが中盤でのボールロストがあまりにも多い。それは山本監督とショートタッチ戦術の副作用だと思うけれど、ボール回しを早く行ないすぎるために焦りが入るとどうしてもボールに触れなくなってしまう。トルシエ時代の日本代表もそうだけれど、原則と例外、その使い分けが日本代表ができない。日本代表だけでなく日本人の殆どがそうなのだけれど。これは今、嘆いても仕方が無い。

 点が欲しいが取らせてくれない。逆にバーレーンがボールを支配し始める。やはり前半は体力を温存していたか。このチーム、ノーマークであったが実は相当頭がいい。我慢する時間と攻める時間を使い分けることが出来るチームは実力の有無にかかわらず強いチームだと思う。もう引分けでかまわない。私は覚悟した。

 状況はさらに悪くなる。だんだん押し込まれる。ペナルティエリア前で日本はファールを犯す。日本側から見て左ナナメ45度。これは阿部や中村俊輔だったら絶対に外さない。私は神に祈った。

 蹴られたボールをキーパーははじいた。しかし折り返しのボールを押し込まれてしまう。日本、グループリーグを通じてはじめての失点。椅子に座り込むヤツ。呆然とするヤツ。怒声を上げるヤツ。さまざまであったが気持ちは多分同じであろう。私は空を仰いだ。

 日本は怒り狂ったように攻撃をするが、もうどうにもならない。後半ロスタイム、最後の最後で詰めるがそのまま試合終了。0-1.日本敗戦。

 試合開始前、あれほど緩やかな雰囲気を漂わせていた空気はもはや無かった。焦りと殺伐さが場を支配していた。トボトボと挨拶に来る選手達に観客達は総立ちになって声援を送る。「ニッポン!ニッポン!」ブーイングなんて出なかった。残り2戦、絶対に勝たなければならなくなった代表と、諦めたくない自分に対する応援なのだと思う。私も声を出した。


 選手は引き上げ始め、私も引き上げる。スタジアムの外に出ると不思議と悔しさは無くなっていた。これが幸い今日はバイクで来ている。これが浦和御園駅まで葬送行進のように歩いていったら月曜日は会社にいけなくなっていたかもしれない。浦和御園駅とは逆の方向に行くと埼玉スタジアム東駐車場に出る。そこにバイクを止めてある。駐車場の手前に池があり、ちょっとした小川が流れている。川のせせらぎの音を聞き、池に写る月を見
ると完全に我に返った。サッカーの怖さを全くわかっていなかったのだなあ。今まであんなに見ていたのに。バイクに乗り自宅に帰る。埼玉スタジアムは東北道浦和インターチェンジの真横にある。ここから自宅までは70キロ。渋滞無く走れば1時間の距離である。

-追記-
 日本ラウンド第二戦、日本対レバノン戦は2-1で日本の勝ちでした。体調不良でこの試合を見に行くことはやめましたが、第一試合のUAE-バーレーン戦もバーレーンが勝ったことを見ると、この3戦は体調維持が完全にカギを握っていることが分かります。 実力がありながらも完全にばてたのがUAE、完全に維持しきっていたのがバーレーン、その中間に日本とレバノンがいると言った感じでしょうか。そう考えるとUAEラウンドの結果というのはこの日本ラウンドは全く参考にならず、最終戦の日本対UAEは日本がかなり優位に立っていると思います。さてどうなるか。

埼玉スタジアム2002 晴 55,442人(公式発表)

2004/03/13

横浜FC 4-0 仙台

0313


 ビデオにとりためたチャンピオンズリーグの試合を見てから家を出る。バイクに乗って三ツ沢へ向かう。走りながら頭の中で横浜FCのフォーメーションを考える。そして仙台のフォーメーションも考える。普通に考えたら仙台が勝つだろうが、横浜FCは例年第一クールだけは調子がいいので勝つ可能性が高い。勝てるとするなら・・ここで仙台は去年のレギュラーメンバーの大半が抜けたことに気がつく。

 もし仙台が横浜FC程度なら勝てるだろうと舐めていたら・・結構面白いかもしれないとそう思いながら走った。走りなれた横浜新道出口から首都高速に入ってすぐ、三ツ沢出口で降りる。三ツ沢公園周辺は駐輪規制が厳しくなり、いつもの公園入口には止めることができなくなった。公園を半周し、陸上競技場の裏手に止める。駐車場はギッシリで待ち行列がたくさん。歩いている人も大勢いる。良かった。みんなマリノス対レッズを見に行ったわけではないんだ。マリノスに食われずに済んだ。少し安堵を覚える。

 試合開始1時間前にもかかわらず入場券売り場に人が並んでいるのを見て驚き、スタジアムに入ってベガルタサポがウヨウヨたむろしているのに驚く。ベガルタサポーターには悪いが、今の横浜FCにとって正規のチケットを買ってくださるアウェイサポーターは大切なお客さんだ。降格したのが大分と仙台では今年度の横浜FCの経営成績が大きく変わる。仙台にはJ2に戻ってきてくれて心からありがとうと感謝したい。

 スタジアムの空気が普段と違うのに違和感を覚える。今年こそは勝つという空気に満ち溢れている。数の上ではベガルタサポーターのほうが断然多いが横浜FCも決して見劣り
はしていない。特に普段ホンワカしているバックスタンドに殺気を感じる。ああ、横浜FCもこういう空気を作れるようになったのか。ダメダメの試合を見続けた私にとってこの空気は嬉しい。横浜市ににマリノスとは違うもう一つのフットボールを持ちえたことを喜びたい。過去、フリューゲルスもマリノスも似たようなスタジアムの空気であった。フリューゲルスに対する時代への決別なのかも知れない。

 ほぼ満員のバックスタンドのちょうどセンターラインの前に座る場所を見つけ、腰を下ろす。J1、J2、すべてのサポーターが均等に夢を感じる開幕戦、私もその一人として試合開始を待った。

 開幕のオーダーを見て驚いた。チーム創設時のメンバーが一人も入っていない。それどころか2年目もいない。スタメンの最古参はなんと内田だ。これでやっとチームの創設から脱皮を果たしたと言ってよいのかもしれない。やっとフリューゲルスより長い歴史を作れる、横浜FCの歴史を作れる。その現実がここにある。

 期待が込められる中でキックオフ。風上を選択した横浜FCが圧倒的にボールを支配し仙台サイドでプレーを続ける。開始1分でファーストシュート、そしてコーナーキック。仙台は気勢が悪く、ボールをカットするだけが精一杯だ。これは比較的早い時間帯に点が入るなと思っていたら案の定12分にマシューがクロスボールからヘッドで点を入れた。そして先制点を取った後も試合終了後まですべての時間帯で横浜がピッチを制圧した。

 それはもう夢幻に近い光景だった。キッチリと入るクロスボール、そしてフリーキック
の精度の高さ、定規で測ったように絶妙のタイミングでにラインを上げ相手フォワードをオフサイドにかけるディフェンス、その高いディフェンスラインでプレスの枚数を増やして攻撃する戦術は今日、家を出る前にビデオで見たチャンピオンズリーグの試合にも負けず劣らないものだと思う。お世辞ではない。本当にそう思う。少なくともこの日見せた横浜FCのプレーはもはや私が知っている横浜FCではなかった。

 横浜と仙台、圧勝と惨敗の結果を分けた原因は何か。少し考えてみる。私の席の前の仙台サポーターは「ディフェンスが全然だめだねえ」と愚痴っていたが、それは少し違う。1対1で仙台が負ける場面は確かにあったが根本的な原因は仙台の中盤の酷さ、それも右サイド村上に大きな穴が空いていたのが大きい。その穴を内田が効果的にインターセプトをした。内田は左サイドの大友と共に仙台ゴール前にクロスボールを供給していたため横浜FCはチャンスを大きく作れたのだと思う。仙台は村上のプレーが生きているのであれば財前とのコンビで横浜ゴールを狙えた。それができなかった。中盤が機能しなかった。

 逆に横浜FCが点を多く取ることができたのは、決してフォワードが好調だったからではない。もちろんジェフェルソンが体を張ってゴール前のマークをひきつけた功績は大きいけれど、最大の貢献はディフェンスラインの精度の高さであろう。ギリギリ且つ確実にオフサイドを取れるからこそ最終ラインが上がり、仙台エリア内で積極的にプレスをかけられるのだと思う。ボランチのマシューが2得点であるのがそれを証明している。フォワードだけではない、ウィング、バックス、どこからでも攻撃が行なわれれば仙台の守備陣もマークのつけようがないだろう。

 本来、こうラインの高い攻撃は穴を作りやすい。私は仙台がいつ、その穴をついてくるのか、そちらのほうに興味が移ったが、それはついに見ることはなかった。そういう選手がいないのか、あるいはスタメンの選手で展開を変える事ができると踏んだのか、ベルデニックの采配は意図が見えない。横浜の攻撃を防ぐのに精一杯の右サイドバック森川を見ると哀れにすら感じる。川崎時代はもっと光っていた選手なのだがいまはその片鱗も見ることができない。

 仙台に攻撃の意図が見ることが出来たのは試合終了15分くらい前になって登場した萬代が入ってからだった。この運動量が豊富なフォワードは横浜FCのバックスの裏を狙って縦横、特に横に積極的に動き魅せるプレーをしたのだけれど、残念ながらすでに仙台は攻撃をする意思はなく、彼の献身的な動きはただのフリーランニングに成り果てていた。

 全般を通して試合は緩慢なものだったと思う。それは比較的早い時間に先制点を取り、その後も仙台のプレーが効果的なものではなかったため、横浜は落ち着いてボールをキープする時間が長かったからだろう。試合中盤から後半にかけて、横浜の遅攻ぶりにイラだっていた観客がいたけれど、それは違う。勝ちが見えている試合は無理に攻めることはない。むしろ相手に攻めさせて空いたスペースを狙ってボールを放り込むべきだ。放り込むスペースがなければボールキープのまま過ごせばよい。それで試合が終了してもなにも問題はない。

 たとえば菅野がキャッチングする。そしてボールを置いてそのままボケーっと立っている。痺れを切らした敵フォワードが突進してくるタイミングを見計らってゆっくりと蹴り出す。その様を見ていると、横浜もこういうプレーが出来るようになったのかと感慨深くなる。王者の風格と言っては言いすぎだけれど、一つの完成されたチームができた、そういう印象がある。

 4-0。もう何もいうことが無い結果だろう。もちろん第1節の結果を見ただけで浮かれすぎるのは馬鹿だと思うけれど、攻める手だて、守る手立てがハッキリしていればそれはそのまま次につながる。次の湘南戦は仙台とは異なり、おそらく引いてくるだろうけれど、それはそれでやり方がいくらでもある。もし引いてくるのであれば1-0で充分OKだ。

 試合が終わりバイク置き場に戻ると暖かい風が身を包んでくるのを感じる。もう春である。明日は埼玉スタジアム2002で行なわれるUAE対レバノン、そして日本対バーレーンの試合を見る予定である。

三ツ沢公園球技場 晴 7,788人(公式発表)

2004/03/06

横浜F・マリノス 1-1 磐田

0306


 2004年のJリーグがいよいよ始まる。開幕1週間前の今日、各地で親善試合が行なわれた。横浜FCはヴェルディと、川崎フロンターレはザスパ草津と、FC東京は湘南ベルマーレと。それぞれ魅力的なカードで私自身、心が動くのだが意を決してゼロックススーパーカップを見に行く。調整の色合いの濃い練習試合よりも公式戦の方が試合の価値は何倍も高い。ちなみに親善試合の勝ち負けは公式戦とはあまり関係はないので注意したほうがいいと思う。負けた場合は原因の追究と修正ができていいのだけれど、勝った場合はこれでヨシとしてしまう場合が多い。横浜FCは練習試合で負けがないのでこの辺りが気になる。

 ゼロックススーパーカップを見るのは今年で3年連続3回目。今年はマリノス対磐田という実に面白みの無いカードで、これが他の親善試合と天秤にかけてしまう理由でもあるのだが、両チームともJ1の中でもレベルは高いわけで見る価値は充分にある。

 試合前の国立競技場は正月を思わせるようなマッタリとした雰囲気が漂っていたのだが、マリノスのJ1総合優勝までの映像がオーロラビジョンに表示されると磐田サポからブーイングが始まる。そりゃそうだろう。開幕戦でコテンパンにされて、最終戦で逆転負けをかっさらわれた映像がこれ見よがしと延々に流されれば不愉快さが募る。粋な演出をするものだ>日本サッカー協会。

 続いて磐田の天皇杯優勝の軌跡が始まる。するとマリノスサポの一人が大旗をスクリーンに被せて見れないようにする。磐田からは輪をかけてブーイングが出る。試合開始を前にしてテンションが最高潮に達する。こういう光景がゲームには必要なんだと思う。殺伐としたサポーター達。ラグビーを見ていて今ひとつどうにかならないのかと思うのは、ノーサイドの精神が試合中を通してスタンドに漂っていて、ゲームの激しさと裏腹なマッタリ感と付き合わなければならないからだ。敵は潰す、これを運営、サポの両面から見せることができたらスポーツ観戦はもっと楽しくなるだとう。

 今日の試合の見所は次の通り。

 ・マリノス:安と久保のツートップがどこまで機能するのか。
      :復帰した田中の出来、怪我から回復した松田と波戸の出来。
      :新加入した中西の出来。

 ・磐田:特になし。強いて言えば中山が出ると出ないのではどう違うのかといったところ。

 スタメン紹介が始まる。マリノスの、奥がアナウンスされると磐田から非常に激しいブーイングが巻き起こる。03年最終節、優勝に手が届くところまで来た磐田を地獄の底に叩き落とした奥は磐田サポにはもはやかってのチームメイトという意識は無い。激しい憎悪を感じさせる。

 風が強く吹く中でキックオフ。ある程度予想していたが、パス・コンビネーションとも両チームあまり良くない。マリノスは安、久保の二人のフォワードが、磐田は藤田・名波の二人のトップ下がそれぞれパスを受けることが出来ない。磐田の場合、ひょっとしてこれが戦術なのかも知れないのだが、両サイドの西と服部の両サイドがボールをもって駆け上がる。ここからフォワードに対してクロスが上がる様は、これはこれで見ていて面白い。しかし中盤の二人(藤田と名波)が潰され役に徹しているので攻めあがる際のコマが足りない。前半はどちらかというとマリノスよりの展開が続く。

 プレーヤー一人一人のレベルは高い。パスの受け渡し一つとってもいつもの試合とは違う。それゆえにつまらなさ、ものたりなさもハッキリする。久保と安にボールがつながらないから点が入らないのだ、と素人目でもわかる。その原因は・・と考えると楽しい。中西のカットはOK、奥は少し雑、この辺か・・と。これがJ2だとボールを掻っ攫われたのはパスがヘタクソで相手に渡らなかったのか、単にパサーがチキン野郎なだけなのか、相手が上手すぎるからなのか、とりあえず戦術として相手に攻めさせようとしただけなのか(これはないだろうが)、はっきりしない。

 いつもながら前線にパスが出ない試合はイライラする。ディフェンス周りでボールを回
さないだけマシであるが、中央で人が動けていないので得点が入る気配が全く無い。今日の国立競技場は風が強い。バイクで来たとはいえ顔に冷風が強くあたりトイレに行きたい。それ以前にもう帰りたい。そう思っていたところでハーフタイム。

 後半開始、前半と似たような展開が続き、同じようにイライラして見る。試合の流れが変わったのはマリノスの先制点だった。福西が奥を突っかけてPKを与える。これを奥が決める。点の取れない試合でこのPKは痛いが仕方が無い。しかし見ているほうからするとこれで面白くなる。磐田がどう攻める手立てを変えてくるのか、推理するのもヨシ、見て楽しむのもヨシ、いろいろ楽しめる。

 磐田は中山を投入した。これでボールの試合するエリアがマリノスサイド内に変わる。磐田は何が何でも中山に出す。中山は意地になってボールを追い、ゴール前まで繋げる。その大半は点に結びつかなかったが、一人のプレーヤーの投入でこうも展開が変わるのかといういい見本になったと思う。

 その意地の攻撃が身を結ぶ。中山に引っ張られて左サイドが空く。そこに福西が飛び込んでマリノスゴールにボールを蹴りこむ。1-1の同点。もはや戦術というものではなく、絶対にこいつらには負けないという意地の張り合いが生んだ結果だろう。

 私はこれで試合は「手打ち」になるだろうなと思った。公式戦とはいえ、開幕前の大事な時期、ケガをしたくは無いだろう。調整の意味合いで言えば磐田・マリノスとも、75分間で収穫と課題が見えたのだ。

 双方惜しい展開が見えつつもそのまま試合終了。PK戦で磐田の勝ち。PK戦はカップ勝者を決めるだけのものだから他チームサポーターにとっては意味が無い。PKは磐田が難なく決めて磐田がスーパーカップチャンピオンになった。表彰式はパスしてスタジアムを後にする。

 試合全体の感想で言えば、マリノスの新加入選手の動きがまだ効果的に見えておらず、ディフェンス、オフェンスともちぐはぐな印象を受けた。中西-奥-久保、安の縦のラインがつながればマリノスは今年も優勝できると思う。それができるかどうかはやってみないとわからないが。J1開幕戦はマリノス-浦和である。見たいと思うがJ2開幕戦とぶつかってしまったのが痛い。次のマリノスの観戦はアジアチャンピオンズリーグ第3戦、城南一和戦である。

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