大宮 1-1 川崎
大宮サッカー場はかなり新しくなりました。薄いコンクリートが張ってあるだけの狭いゴール裏立ち見席は姿を消し、2階建ての快適なスタンドができました。傾斜が急で、2階席から見ると改修前の神戸ウィングを思い出します。1階席は立ち見席を残しており、この辺はドイツのスタジアムを思い出させますね。スタジアムは四方四辺のイングランドスタイルですが、プレミアシップではこの手のスタジアムは殆ど姿を消しました。1階席では選手との距離感が楽しめ2階席では俯瞰する楽しさがある、サッカー場としては理想的な姿だと思います。
それはいいのですが、アウェイエリアに川崎サポーターがあふれかえったのには閉口しました。ゴール裏立ち見席の詰め具合に川崎サポとクラブ運営側のズレがあったのかもしれません。川崎サポーターも極力席詰めはしたのですが、結果的にかなり混雑しました。試合開始後でも空席が目立つメインスタンドを見るとなんだかなあと感じます。まあメインスタンドの空席は法人シートが絡んでいるのでやむを得ない面はありますけどね。等々力もそういうところがあるし。
さて試合の話。
大宮サポーターには失礼な話ですが、どっちが大宮でどっちが川崎なんだか・・という気持ちで観戦していました。藤本が川崎右サイドを好き放題切り裂いていくのを見ていると、スリーバックの限界を感じます。関塚監督が4バックへの移行を真剣に考えているのが理解できます。川崎の攻撃的なフォーメーションを考えると最終ラインは4人必要で、かつディフェンダーのオーバーラップ要員も一人必要だなと思います。逆にボランチは一人でよいと思うのですが、谷口と中村憲剛が両方ともフィットしているのでこの辺が難しいです。中村のウィングは面白いかもしれませんが。
川崎のグダグダの攻撃に面白いようにカウンターを入れる大宮。それでも点が入ってしまうのは川崎。サッカーなんてそんなもん、と無理矢理納得させている私がいます。後半、だんだん川崎の守備が安定してきてホッとしてきて大宮の藤本が交代するのを見届けると、これでさっさと終わりにして神戸に行こうぜ、と考え始めました。試合終了近くなると大宮のパワープレイが激しさを増します。背筋が寒くなるように試合を見つめます。もういつ失点してもおかしくないのですが、持ちこたえている状況を見ると、まあサッカーなんてそんなものだから、だからもう終わりにしよう、と心から叫んでいました。
世の中そんなに甘くはない。
試合終了前、最後の2、3プレー前で追いつかれた時はさすがにガッカリしました。優勝したかのように沸き返る大宮の選手やサポーターを見ると、それほど喜ぶようなことかよ、と穿った見方もします。同点に追いついた後、喜ぶばかりで逆転を目指さないあたりがまだ甘いな、とも思います。まあ仕方がありません。川崎が失点したのは事実で、それは受け止めなければ行けません。
川崎は引き分けましたが6位の新潟が負けたことから川崎の5位は確定しました。広島が引き分けたことで大宮も15位で残留が決まりました。結果だけ見れば双方が予定調和だったといえます。試合が終わると、まっいいか、と妙にサバサバした気分になれたのもそういう事情があったからとも言えます。大宮にとっても最終節を負けなくてまあまあ良かったのではないでしょうか。
川崎はまだ天皇杯が残っています。来週末は神戸ユニバで神戸戦です。私も行く予定です。
ナックファイブ大宮スタジアム 観衆:12,958人(チケット完売)
« 値上げはそれほどでもない | トップページ | 北九州 2-0 神戸 »
わかさん初めまして。
レポ拝見いたしました。
大宮の甘さ、確かに痛いところをつかれた感がありますが、同点ゴールを決めたのがマサ斎藤で、しかもマサが一直線に引退する奥野選手のところへ向かって抱き合ったシーンが全大宮サポを感動させ、余韻に浸った結果かなと思います。甘さは承知の上で個人的にはとても満足してます。
それよりもなによりも奥野選手の引退セレモニーの後に選手がピッチを1週した際、残っていた川崎サポーターの皆さんの暖かい拍手とご声援に非常に感動しました!大宮サポだけでなくサッカーを愛する人全てが見習うべくすばらしい行動だと思いました。
投稿: 大宮ファン | 2007/12/04 13:31
>大宮ファンさん
コメント有り難うございます。同点の時、大宮の選手達が喜んだ事情は大体理解しています。まあ川崎の試合運びが悪すぎました。負け惜しみと受け止めてください。
奥野選手には私も思い入れがあります。元フリューゲルスの選手でしたので。また来年もよろしくお願いします。
投稿: わか | 2007/12/04 23:46