U20アメリカ女子代表 1-0 U20ドイツ女子代表
私は基本的にドイツが好きなので、この両チームの対戦だとドイツを応援することになるのですが、4日の試合で日本はコテンパンにされてしまったので、なにかこう・・悔しい気持ちになります。別にアメリカ女子も嫌いではありませんので純粋に試合を楽しむことにしました。私が座ったメインスタンド中央アウェイ側の席は、おそらくFIFA公式スポンサーの招待席エリアとして割り当てられたようで、ドイツを応援する集団、アメリカを応援する集団にブロック単位で割り当てられていました。私の席の右サイドからは「U・S・A!U・S・A!」左サイドからは「ドイッチェラン!、ドイッチェラン!」とステレオで聞こえてきます。こういう声援で面白いのは展開が静かになったころあいを見計らってでることで、決して両チームが同時にかぶることはありませんでした。席は離れていますが、お互いに仲良く応援していて、アマチュアたちの国際試合を楽しもうという空気が出ていました。
残念なのが観衆で、3位決定戦が終わるとかなりの空席ができたことです。日本の試合が終わったからもう興味はないのかもしれませんが、せっかく今大会最高の試合を見れるのだから見ればいいのに、と。決勝戦を戦う両チームに対して申し訳ない気持ちになりました。ロンドンオリンピック女子決勝戦は、イギリス代表が出ないにもかかわらず8万人の観衆が入っています。日本も選手が強くなるためには観客も試合を楽しむ力をつけなければいけないのではないかなと思います。
さて試合の話。やっぱりこの2チームはレベルが違うなと感じました。仮に日本がアメリカと対戦しても勝つのは難しかったでしょうし、ナイジェリアがドイツと対戦しても勝てなかったでしょう。決勝戦はまぎれもなく全16チーム中1位と2位の対決であり、3位決定戦は3位対4位の対戦でした。この4チームがここまで来るのにはフロックと呼ぶものはなかったと思います。
両チームとも選手のそろえ方はよく似ています。センターフォワードに力の強い突進系の選手を置き、両サイドに足の速い長身の選手を置くやり方です。これは決勝戦の両チームだけではなく、ナイジェリアも韓国もそうでした。その足の速い選手が2トップの片一方になるか、サイドハーフにおくかの違いでしかありません。
そして勝負の基本は1対1です。抜くか抜かれるかが試合の見せ場で、ショートパスでの崩しやサイドを大きく使ったロングパスはあまりなかったように思えます。
で、ここからが本題なのですが、これって、昔からあるサッカーのごく一般的な戦術で目新しさはまったくありませんでした。レベルは高いと思うし、外国人女性同士のガチの競り合いは非日常の光景そのもので、そういうものを期待して見る分には楽しめると思います。しかし、昨年の女子ワールドカップで日本が優勝したとき、いろいろなところでいわれた言葉・・・「これからは日本のショートパスサッカーが世界基準となる。これからはそうは行かない」というものは、少なくとも今大会ではなかったと思います。大会を全体的に見るのならばパワー&スピードで試合を進めていくものばかりでした。日本はそれらの国にまともに付き合ったため、つまり日本もパワーとスピードで対抗しようとしたため、1対1で抜かれたりディフェンスの裏を取られたりすることになったと思います。
その理由を20歳未満の大会なので、高度な戦術を期待するのは無理があると結論付けてしまうのは仕方がないかもしれません。しかし、これが男子の大会の場合は基本的に戦術はフル代表からユースまで一貫しています。(ロンドンオリンピック男子代表は例外ですが。)そのフル代表とU20代表との違いにギャップを感じ、それをどう埋めるのかなと疑問に思いました。
それはともかくとして、どうやったら日本はこの両チームに勝つことができるのかが見えません。逆に言うとどうして日本はワールドカップで勝てちゃったんだろうとも思います。環境の違いというのは確かにあって、サッカー人口だけで100万人以上いる両チームに対してはかなりのハンデがあります。でもそれは、今がそうであっても将来もそうとは限りません。事実女子サッカーリーグが2部リーグで開催するところまで来たのだから、悲観すべきものでもないはずです。来年以降、Jリーグのチームが女子サッカーに参画してきます。これから、ですね。
表彰式のこと。、私は自腹でカテゴリー1の席を買うことは絶対にないので、こういう国際試合の表彰式を正面から見たのははじめてでした。やはり優勝、2位、3位はそれぞれに表情が異なります。優勝したアメリカの満面の笑顔に比べて2位で終わったドイツの悔しそうな表情の対比があまりにも際立っていました。かって川崎フロンターレが2位表彰をふてくされて受けて批判されたことがありましたが、こういうシーンを見ると、なにかこう2位表彰の残酷さがよくわかるような気がします。
国立霞ヶ丘競技場 観衆:31,114人
◆お知らせ◆
この試合は本大会公式スポンサーのエミレーツ航空様から招待を受けて観戦しましたので、ここでスポンサー・アピールをします。
✓エミレーツ航空は、 アラブ首長国連邦ドバイを本拠地としたインターナショナルエアラインで、世界6大陸74カ国125都市に就航。
✓FIFA のオフィシャルスポンサーとして、U20女子ワールドカップ ジャパン2012をサポートします。
✓エミレーツ航空は、現在成田と関空から毎日運航中。 日本就航10周年を迎える今年は、 成田路線に、シャワースパやバーラウンジなどを備えた総二階建て大型旅客機エアバスA380を導入しました。最新鋭の設備と日本人クルーによるおもてなしで日本のお客さまに快適な空の旅をご提供しています。
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