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2013/09/04

【映画】 謎解きはディナーのあとで

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 「ユーモアミステリー」というカテゴリーの作品。そういうカテゴリーがあったとは知りませんでした。まあいいけど。毎年夏休みになると、中学生くらいの子供を対象としたギャグ系の物語を1本程度上映されます。ちなみに去年は「放課後ミッドナイターズ」でした。

 設定はギャグだけどそれなりにシリアスという、突っ込んだら負けという感じの作品で、見に行く前に原作本を1冊買って読みました。

 ストーリーは豪華客船内で発生する連続殺人事件をトンデモ刑事と一緒に解いていくというもので、舞台設定はよくあるものです。でも、一つ一つの場面がライトギャグで進行しているので構えずに見ていられます。見ていて確かに中学生向きだなと思いました。

 じゃあ大人が見てつまらなかったのかというと、これが結構面白かったです。伏線が沢山あって、それを丁寧に回収していくので、常に「ああなるほど」と理解しながら見ていられます。ギャグの設定にしなければ普通のミステリードラマとしても通用しますね。そういうところが面白かったかなと。殺人のトリックも「ああなるほど」と納得させるもので、少なくともコナンに出てくるピタゴラスイッチのような殺人装置よりはずっと現実的です。犯罪が二重三重に同時進行しているので、常に考えながら見る楽しさがありますね。まあ実際は「あんな貧弱なセキュリティはないよ」とか、心の中で突っ込んでしまうのですが。

 意外だったのは、この一連のシリーズの「肝」である執事がお嬢様を馬鹿にする場面がほとんどなかったことです。この執事の小馬鹿台詞を聞きたくて見に行くようなところがあったのですが、推理を元に犯人に迫る部分がかなりシリアスで、スクリーンに注目しっぱなしでした。裏切りのような部分を織り込んでいるのでちょっと感情移入してしまいますね。この部分はよい意味での想定外でした。

 北川景子も櫻井翔も演技は結構ベタベタなので、そういうところも承知の上でみなければいけないのかなと思います。ハリウッド物とは比べるまでもなく、夏の終わりのちょっとした気分転換に見るような作品です。ストーリーに全く関与していない伊東四朗の演技にクスっときてしまいました。なんだかんだ言っても彼は長い間業界で飯を食べているだけのことはあります。

 9月3日(火) 藤沢市辻堂:109シネマズ湘南

 

2013/08/28

【映画】 宇宙戦艦ヤマト2199

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昨年4月の上映開始から一ヶ月おきに上映され、今回の第7章で完結しました。全7編全部観ましたよ。ある意味感慨深いです。感想はいろいろありますが、何よりも初作(昭和49年)のストーリーをほぼそのままリメイクに徹した部分が良かったなと思います。

ここ数年、昔懐かしのアニメーションが映画化されていますが、その多くが現代的な解釈のもとストーリーを変えて失敗しています。オリジナルが面白いからヒットしたわけですからそこの部分は手をつけてはいけないんですよ。たとえ原作品がストーリー的におかしくても。中途半端に現実的な話を盛り込むからしらけてしまうんです。サイボーグ009とか、タイムボカンとか。ガッチャマンはまだ見ていないけど、同じような気がします。

この作品が素晴らしいのは、リメイク前の作品の、明らかにおかしい部分を抹消せず、後付けに解釈をつけてそのまんま上映しているところです。たとえば、

 旧作:宇宙空間なのに急降下爆撃で攻撃したり、飛行甲板を持つ空母が出たりする部分→新作:重力圏下での会戦に設定を変更し、逆に艦載機が離艦時に一瞬沈み込む演出までつけた。

 旧作:敵のドリルミサイル内に制御室がある理由が不明→新作:元々工事現場の機材を転用したものだからと説明を追加

 旧作:そもそも敵の兵器のデザインが地球のものにそっくり→新作:敵ガミラス人のDNAは地球人のDNAとほとんど同じだから兵器デザインも似ている。さらに敵の空母にカタパルトがあったり、戦車の履帯は地球側と全く同じとか、逆に開き直っています。

 他にもいろいろあります。何しろ、私が小学生の時に「そこはおかしい」と突っ込みを入れまくっていた部分がそのまんま設定付けをし直して出してきたのは拍手ものですよ。そのおかしい部分を含めてヤマトの面白さはあるのですから。

 その昔懐かしの部分に加え、敵側の設定を細かくしてストーリーに深みを出しています。たとえば、敵にも家族がいて帰りを待っている。敵は独裁国家なのでクーデターを起こす人物がいる。敵は侵略国家なので非侵略者達は二等市民扱いされている。その二等市民達が兵となってヤマトと戦うなど。そういう部分が話を引き込ませる魅力になっていました。(敵側にも戦う事情があるという設定を作ったのはヤマトが初めてだったそうです。それが後のガンダムに引き継がれる訳ですが)

 話自体は、汚染された地球を救うため、放射能除去装置を取りにアンドロメダ星雲まで一往復するという、非常にわかりやすいものですから、あとは航海中の戦闘シーンをいかに楽しむかがこの作品のキモなわけです。それがそのまんま踏襲したことは本当に満足でした。

 ただ、それでも初回作品から40年近くたったわけです。当時小学生のだった私が今、この作品を見ると、年を取ったのかなあと感じてしまう部分もあります。それはどういう所かというと、極端に好戦的な部分が目立つのですよ。その戦う部分がなんだかなあ・・と。

 戦うか、逃げるかの場面で常に戦うことを選択するのはやむを得ないとしても、何故そんなに戦う?と問い詰めたい場面がそこかしこに出てきます。まあぶっちぇけた話、現実の戦争の常識からかけ離れているというか、そんなに殺し合いをやりたいのか、とか。

 現実は全面戦争とは消耗戦で、消耗しきった方の負けです。損傷した兵器が次のシーンで直っているのはヨシとしても、兵隊は死んだらそれで終わりなわけです。そう考えると、安易に白兵戦を選択したり、指揮官が単機で敵の勢力圏化を強行偵察したり、ようは死ぬことを全く考えない命令を頻繁に出すのはどうなのか、とか。

 あとは初回作品の時からそうなのですが、敵の大艦隊は斉射でもヤマトには当たらない。あたっても小破ですんでしまう。逆にヤマトの主砲は百発百中、艦載機のミサイル一発で大型空母が爆沈するとか、いくらなんでも一方的すぎるだろうというシーンがてんこ盛りで出てきます。また敵本星の都市を破壊しまくったりと無差別に虐殺するのもどうかなと。そういう、戦闘をできるだけ回避して生存性を高めるという戦争の常識が全くない部分は見ていてなんだかなあと思いました。敵をバンバンなぎ倒す所に爽快感を覚える映画なんだという風に見ちゃうのが今の自分なのかなあ。

 まあそういう所を突っ込まず、40年近く前に夢中でみたあの作品が、綺麗なコンピュータグラフィックでもう一度見られるというのが作品を最大に楽しめるところなのでしょう。そこに徹すると満足できると思います。

 8月24日 横浜みなとみらい ブルグ13

2013/08/17

【映画】 終戦のエンペラー

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 8月に入り、戦争にまつわる映画が増えてきました。アニメ「風立ちぬ」に次いで、今度は実写です。この作品は昭和天皇の戦争責任を問うた映画です。天皇陛下をモデルにした映画って初めて見たような気がします。天皇に戦争の責任はあったのか、というのは全ての日本人に取っては非常に重い話で、簡単に口に出せないものだと思っていました。それが映画に登場するのですから時代は変わったものです。もっとも映画はアメリカ製ですが。

 日本の映画会社ならばもう少しソフトに作るだろうという光景も、リアリティ満載で表現していました。廃棄された飛行機で埋め尽くされた厚木飛行場、余裕を見せつけて飛行機から降りるマッカーサー。リアリティたっぷりに描いた焼け野原の東京、すす汚れておびえた目で見る日本人達。戦争に負けることがいかに惨めであることが、嫌と言うほど見せつけてくれます。

 アメリカの視点から見た天皇制というものが非常に面白かったです。日本人達は自分で物を決めることができない、だから責任の所在が全くわからない。天皇はどこまで権力を握り、この戦争に関与したのか、いくら調べてもわからない、それゆえ調べる対象が次々と変わる。現代に通じる日本人の問題点をよく表しています。現代だってそうですよね。福島原発事故は誰に責任があるのでしょうか?先日の裁判では東電関係者は全員無罪になりました。

 私は元々、昭和天皇には戦争責任があると思っていました。実際に命じたのが天皇でなかったとしても、天皇の名の下に全員が狂信的に戦って死んでいったわけですから、それで責任がないはずはないと思っています。昭和天皇が処刑されなかったのは、処刑すれば日本人はGHQに不信感を抱き、ソ連の援助の元に共産化が進むだろう。アメリカはそれを阻止したいがために処刑はしなかった、そういうふうに考えていました。

 実際、映画のストーリーは概ねその通り進んでいきます。ただ、実際の所はそう簡単な物ではなかった。ワシントンでは大統領選挙を控えていて、票を集めるために天皇を処刑せよと声が高まっている。調査期間は10日間。時間がないままで証人を追っていくGHQ。責任者のフェラーズ准将は日本人に恋人を持ち、その恋人の安否を気にかけながら調査をする。戦争責任の追及という点で、GHQはここまで調べていたこと、知日派を動員していたこと、多少のフィクションが入っているとは言え、非常に客観的に丁寧に戦争直後の日本を描いているのが印象的でした。

 この映画を見ていろいろとわかったことがあります。戦争直後であっても皇宮警察が非常に強い権力をもっていてGHQといえども皇居の中に入ることができなかったというのには驚きました。結局の所、御所の職員(この映画のプロデューサーの祖父)を説き伏せたことにより、マッカーサーが御所に赴くのではなく、昭和天皇が日比谷のGHQに出向く形で実現したというのは初めて知りました。到着後、玄関に赤絨毯がしかれ、MP一同が最高の儀礼をもって出迎える様は敗戦国の元首に対する対応をとっていたというも意外でした。そこにあるのは全て元首に対する敬意です。

 その先の話は概ね史実通りです。映画で見る昭和天皇は全く「現人神」に見えず、痩せた背の低い日本人にしか見えないことも、スクリーンを通してみると痛々しく見えます。実際もそうだったのでしょう。

 この映画は米軍将校と日本人女性とのロマンスも平行して描かれています。ここの部分はフィクションですが、話を引き込ませる手法としては成功していますね。この部分は「風立ちぬ」と同じです。ただ、風立ちぬがあくまでもエリート技術者の半生を綴っていたのに対し、この映画は戦争に負けた国のあり方を強く出している分、ずっと現実味はあります。ここには「風立ちぬ」で感じたプロジェクトX的な未来は感じられません。そこにあるのは戦争で負けるというのはこういう事なんだ、という実感だけでした。

 8月7日 横浜ブルク13

 

 

2013/08/04

【映画】 風立ちぬ

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 自分の感想はおいといて、全体の話として書きます。少し重いです。

 この作品はゼロ戦の設計者、堀越二郎の半生をベースに恋愛を織り交ぜたフィクションです。戦闘機の設計の話は事実ですが、恋愛については小説「風立ちぬ」をベースにしたフィクションで、さらに夢の中でいろいろな飛行機が出てくるので、ドキュメンタリーなのかファンタジーなのか見極めが難しい映画でした。

 戦争の話が多く、しかも日の丸をつけた戦闘機や爆撃機がバンバン出てきます。それはキナ臭く、さらにタバコを拭かすシーンが頻発するので子供には見せられないと感じる人も多いでしょうね。今までのジブリ作品と同じ感覚で見ると確実に裏切られます。よくR指定にならなかったなとすら思います。

 では、どういう人が楽しめるのか、書いてみます。

 まず、NHKの「プロジェクトX」のような話を楽しめる人は感動すると思います。戦闘機の開発で日本がドイツに20年遅れている状態で、しかもドイツの技術者に馬鹿にされ屈辱をかんじつつもそれに追いつこうと努力する。最初に設計した七試艦上戦闘機はアヒルのような格好で試験飛行で墜落し、パイロットは殉職する。苦悩を感じつつも決してあきらめず、次にチャンスをもらった九試単座戦闘機で欧米の戦闘機に負けない性能をたたき出し、それが後の十二試艦上戦闘機、つまりゼロ戦につながっていく。この作品はゼロ戦の登場まできっちり描ききっています。ちなみにこの作品のポスターに書かれている飛行機は九試単座戦闘機です。そして劇中で二郎が開発陣に話した「引込脚については次の戦闘機で採用しよう」という台詞の「次の戦闘機」とはゼロ戦のことです。

 次に純愛小説が好きな人は楽しめると思います。帝国大学(東大)を首席で卒業したエリート技師と結核を患った上流階級のセレブ少女の純愛話が切なくて悲しくて、でも精一杯生きて、末期に身を隠す話は私も涙が出ました。軽井沢の高級ホテルで食事を取りながらプロポーズなんて素敵すぎますよね。昭和初期の結核の治療というのは全く知らない世界の話ですが、冷たい山の中、外気にさらされながら毛布にくるまって寝るというのは辛いんだろうなと思います。それでも人を思い続けること・・・興味がない人にはベタベタに写るかもしれませんが、そこを楽しめるかどうかは人によります。見る人の性格にもよるし、理解度にもよります。ヒロインの菜穂子が主人公の元を去るシーンを酷評する人がいますが、昭和初期では結核患者が町の中にいることなど許されない時代です。結核は空気感染する伝染病で致死率50%を超えたわけですから、夫のことを思えば山の病院に帰るのは当然で、それも黙って去る以外の方法はなかったでしょう。

(話は外れますが、現在でも山の中をドライブすると、いきなり国立病院が出てきて驚くことがあります。そういう施設は元々結核やライ病の療養所で、要はこの病気にかかると隔離するしか治療法がなかった、それは治療ですらなく、実際は一般人に感染させないようにするしかなかったということです)

 この作品はそれらが密接に絡み合いながら話を進めていきます。ポスターに描かれている「堀越二郎と堀辰雄に敬意をこめて」というのはそういうことです。飛行機を作ること=軍用機を作ることでしかなかった時代。作った飛行機が多くの人を殺し、操縦士自身も撃墜され殺されていく時代。その中で前向きに生き、人を好きになり、別れ、死に、自分だけは生き残っていく様。そこから出る苦労や苦悩が、タバコを吸うことで気を紛らわせているんだなと感じさせます。そういう時代です。分煙なんてなかったし、仕事したくなければニートになるような現代とは訳が違います。

 そういうことが理解できれば、結核患者が寝ているその横でタバコを吸っている意味もわかるし、二郎が夢を見る中でゼロ戦の大群が飛んでいって、それを「一機も帰ってこなかった」と言った意味もわかるし、「それでもあなたは生きなければならない」と言われた意味もわかると思います。 この作品の私の感想ですが、もちろん作品の意図は理解した上で、技術的な挑戦の部分も楽しめたし恋愛の部分も楽しめました。

 逆にそういう意図を全く理解せず(あるいは意図的に無視して)見るとかなり酷い作品に見えるでしょう。日の丸をつけた戦闘機の大群に嫌悪感を感じる人もいるでしょうし、頻発する紫煙を毛嫌いする人だって多いと思います。なによりもそれが何故ジブリで出すのか?というところが理解できないかもしれません。正直に言うと私もわかりません。

 一説では、宮崎駿氏は戦闘機や戦艦は大好きだけど、戦争は大嫌いだった。その「矛盾」した気持ちにけじめをつけるために作ったとの事です。本当かどうかはわかりませんが。

 でもそれっておかしな話です。機能を極限に追求した製品は例外なく美しく格好いいものです。それは兵器に限らず文房具でもスタジアムでもみんなそうです。兵器というのはデザインに一切の無駄がなく、それ故に格好良く、あこがれの対象になり得ます。男の子がカッコいいものにあこがれて何が悪いのかと思います。

 では兵器が好きな人は戦争が好きなのか?それも違います。戦争とは外交問題を解決する手段でしかありません。戦争は人を殺すことを楽しむものではありません。世界中のどの時代の軍人も、現在の日本の自衛隊員も、実戦を経験せずに退役できることを願っています。仮に戦地に行くことになったとしても、それはそれが自分の使命だからやっているだけです。ですから宮崎駿氏がけじめをつける必要なんてありません。この作品をジブリが出す必要性がわからない、という部分については私もそう思います。


 8月1日 辻堂:109シネマズ湘南

 

2013/05/27

【映画】変態仮面

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 まさかこの作品を今のご時世に実写で見ることができるとは思っても見ませんでした。原作は20年前の少年ジャンプです。当時、少年誌にこの作品が出たのを見て驚愕し、面白おかしく読んでいました。ただ、人気はそれほど高くはなかったようで、1年程度の連載で打ち切りとなったのを覚えています。

 チケットぴあでカウンターのお姉さんに「変態仮面を大人1枚」と言ってみたかったのですが、行く日がちょうど1日の「映画の日」で1000円で鑑賞できたので、素直に劇場に行って自動券売機で発券しました。つまんね。

 で、内容ですが、一言で言うと「変態」です。それ以外はありません。ただ、普通の変態と違うのは(普通じゃないから変態なのですが、そこは置いといて)変態になって悪者を退治していくところです。その開き直りっぷりが素敵すぎます。まあ男の夢とは言いませんけどね。

 「パンティー」という、当時も今も一般の女性はまず使わないであろう単語を連呼しながら頭にかぶり、ふくれあがった股間を悪人の顔に押しつけて退治するというのは、いいとか悪いとか面白いとか、そういう善悪も良心も全部吹っ飛ばしてスクリーンを暴れまくる姿は爽快でした。ヒロインの女の子も1990年の高校生そのまんまの格好で、ああ懐かしいなあ・・と。

 2時間の中に面白さを凝縮しているため、下っ端悪人の登場の仕方が駆け足だったのが残念でした。それでも変態仮面自身が戦いに敗れたり、変態と正常人の狭間で悩んだり、好きな子に変態の姿を見せるのをためらったりと、見所があり、概ね満足できる出来でした。最後の巨大ロボットは明らかに不要でしらけてしまいましたけど、まあいいかなと。爆笑しっぱなしでしたし。

 意外だったのは女性客の多さでした。「パンティー」を頭にかぶるシーンで若い女性が大笑いしているのを見ると、面白さに男女は関係ないのかと思いました。主人公の鈴木亮平が目当てだったのかもしれませんけどね。

 そんなに受けるのなら前売り券の特典にパンティー1枚プレゼントとしてもいいんじゃないかとも思いました。所詮、布きれだし、単価なんかたかが知れているでしょうから。いや別に私がほしいと言っているんじゃないですよ。
あくまでも「案」です。

 5月1日 横浜ブルク13

2013/05/17

【映画】名探偵コナン 絶海の探偵(プライベートアイ)

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去年の「11人目のストライカー」が結構面白かったので、今年も見に行くことにしました。何しろ防衛省全面協力でイージス艦が舞台というのですから、軍艦好きにはたまりませんね。しかしサッカーといい、イージス艦といい、私の好みをバッチリ押さえているのは凄いな。来年はバイクのレースを一つよろしくお願いします。サーキットが舞台というのも十分ありだと思いますよ。

 さて感想。予想を遙かに超える凄い作品でした。イージス艦の情報漏洩で、漏洩者は現職の自衛官、漏洩先は「あの国」のスパイ。イージス艦内で防衛省の内偵があって、警察と防衛省と海上保安庁との間で縦割り組織の弊害まで出ちゃうという、完全に大人向けの話です。ていうか、小学生がこの話を理解できるのか、そっちの方が疑問です。同行した甥っ子に聞いてみると、やはり背景はわかっていないみたいでした。でも面白かったとのこと。まあそうだろうなと思います。

 ストーリーの緻密さはハリウッド作品と遜色はなく、同じ話で007がやってもおかしくないし、アメリカ海軍のイージス艦を舞台にトム・クルーズが主演をやってもよかったと思います。ファンには申し訳ありませんが、コナンが主役というのが、緻密な話を一気に現実離れさせてしましたね。

 イージス艦が出航して、湾内に不審船が出て、艦長と副長との間で攻撃するかどうかの葛藤があって、内偵の女子職員が絡んできて、さらにその一つ一つの所にコナンが割り込んで行くという、濃密かつハラハラドキドキの展開。そしてきっちり、寸分違わず丁寧に書かれている「あたご」型イージス艦とSH-60Jヘリコプター。単駒割も迫力があり、そして格好いい。ヘリも軍艦も短魚雷を撃つ自衛隊員もみんな格好いい。5インチ単装砲塔もスパイを捕まえるのに一役買いました。コナンの大切な人をSH60ヘリが必死に探す姿は私が見たってドキドキでしたよ。冒頭の伏線をここで回収するのかと感心したりしてね。

 全体的に見て、新規の登場人物が沢山出ている割には話の展開は結構わかりやすかったというのが特筆すべきところでしょう。「あの国」のスパイが誰であるか、死んだ自衛隊員が何をしたのかは比較的早い時間にわかっていて、あとは誰が自衛隊員を殺したのかがストーリーの核心部分でした。私は最後までわからなかったのですが、甥っ子はわかっていたようです。コナンは謎解きアニメなので新規の登場人物が沢山出るのはお約束で、話を見ていると犯人だけはなんとなく検討がつくのだそうです。本当かな?

 コナンに興味のない人がこの作品をみた感想ですが、今の日本を取り巻く国際情勢が、この作品にぴったり合ったというのが現実なのだと思います。背景が子供に理解できるかどうかは関係なく、観衆に対して自衛隊の限界を知らせる役割もありました。たとえば映画の最初の頃に出た、アンノン物体に対しては先制攻撃ができないことなどは私から見ても理不尽と感じました。そして「あの国」はど実際にどの国のことを言っているのかバレバレでしたし、だからこそ「あの国」ならこういうことだってやりかねないことも納得させてくれました。そして何よりも海上自衛隊に対する広報活動としてはもの凄いPRになりましたね。エンドロールのSH60やあたご型護衛艦の実映像がアニメのイメージをそのまま引き継いでいました。この映像効果は去年のサッカーも同じく魅力ある物に写りました。これならヒットしますよ。コナン興味がない人でもまたみたいと思いますしね。

 5月4日 ワーナーマイカル春日部

 

2013/05/14

映画:STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)

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 シュタインズ・ゲートは元々アドベンチャーゲームソフトとして評価が高かったのですが、それがテレビアニメとして上映され、その続編が映画となりました。私はゲームはやりませんでしたが、この映画を見るためにレンタルビデオ屋でDVDを全巻借りて事前に予習してきました。ハッキリ言ってテレビ版を見なければどういう話かよくわからなかいだろうなと思います。ということで、テレビ版から説明します。

この作品の特徴はタイムトラベル物に真っ正面から取り組んでいるところにあります。「シュタインズ・ゲート」のシュタインとはアインシュタイン博士から来ています。タイムトラベル物によくあるタイムパラドックス(過去を変えることによる未来の変化・矛盾)やタイムトラベルの限界(相対性理論による時間旅行は難しい)という設定で、その中でどうやって過去の世界にに干渉できるか、大切な人を救えるか、という部分が見所になっています。

 この作品でタイムトラベルをどうやって実現させているかと言うと、「世界線」という時間軸が平行に何本も、無数に走っていて、それぞれの世界線の中の自分に意識だけが移動できる設定にしています。つまり肉体は移動しない。この作品を知らない人に説明するのは難しいのですが、要は昔の自分(別の世界線の自分)に意識を挿入するということでタイムパラドックスを解決しています。意識が変わることにより世界線を移行する、それを実現するのは「Dメール」という過去に送信できるメール。このメールを送ると、その受信者は現在とは違う世界に入っていきます。物語の見せ場は、自分の大切な人が「組織」によって殺されるところ。それを回避するために主人公は世界線を操作して世界を変えるわけですが、結局はシチュエーションが変わるだけで殺されることには変わりはない。それでも主人公はあきらめずに世界線を変え続ける。その何度繰り返して助けようと努力しても、結局は死んでしまうという絶望感の中で必死にもがく青二才の主人公に私は、何度も引きこまれてしまうのです。

 話の出だしは難解です。「組織」っていったい何?とか、メイド服を着た子や巫女さんをやっている男の子とか、最初は必然性がよくわからなかったのですが、それが話が進むごとにつながってきて、最後のクライマックスまで続きます。いわゆる「萌え」要素が満載で、そういうのが好きなひとはそこも楽しめるのですが、ストーリーが織り込まれ、練り込まれていてかなり濃厚な作品になっています。最終的には第三次世界大戦を防ぐために未来から来た子供に助けられるのですが、多少の無理矢理感はあっても良い結末だったなと感じました。痛さ全開の主人公や、「ツンデレ」を絵に描いたヒロインとか、キャラクター付けも秀逸でした。

 で、今回の映画ですが、そのエピローグ的な話です。何度も世界線の移動を繰り返して、現実世界から消滅しかかっている主人公をヒロインが助け出そうともがく話で、これはこれで有りだなと感じました。銃撃戦やアクションシーンや重火器などは出てきませんが、作画が丁寧なこと、オープニング・エンディング・挿入歌がすばらしかったことが映画の作りをずっと良い物に仕上げました。

 4月24日 TOHOシネマズ川崎

2013/01/12

【映画】のぼうの城

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 去年の秋から公開されている作品ですが、なかなか鑑賞できずに上映終了が近づいてしまったので、見に行くことにしました。戦国物を見るのは久しぶりです。「戦国自衛隊1542」以来かな。あれを戦国物と言っていいのかはわかりませんが。

 内容は戦国時代、豊臣秀吉が小田原の北条攻めをする際、北条方の支城である忍城(おしじょう:現在の埼玉県行田市)を石田三成に攻め落とすように命令したのですが、光成は攻め落とすことはできずに撤退したという実話を元にしたものです。

 忍城方の城主は開城を決めていたのですが、交渉の際、豊臣方の武将のあまりにも横柄ぶりに嫌気が差し、籠城を決定、その後は少ない兵で守り通した爽快さと、忍城方の指揮官が「でくのぼう」と評され、あまり武将に見えない人物であったことが話の面白さになっています。

 結構ヒットしているようで、私が見たのは公開から2ヶ月が経過してもう上映終了が近づいていたのですが、それでも劇場は半分程度が埋まっていました。実際面白かったと思います。

 面白いと感じる理由は、以下のところうなと感じます。

1.主人公の指揮官が「でくのぼう」でひょうきんなこと。
2.2万人の敵に対して3000人で守り切ったこと。
3.実話であり、日本人がよく知っている石田三成が出ること。
4.武将のしゃべり方が現代語で親しみやすいこと。
5.水攻めのコンピュータグラフィックの使い方が巧みなこと。

 私はこの作品は脚本の勝利だと思います。正直、この時代の武将物は語り尽くされてて、新たに話を起こす余地があるとは思ってもいませんでした。さらに水攻めという、日本ではあまり例がない(備中高松城くらい)戦術が面白さを出していました。洪水を引き起こしたコンピュータグラフィックは見事でしたが、これは脚本があってこそ、ですね。

 この映画は面白さと同時に考えさせられる設定があります。光成も主人公の成田長親も農民のことを第一に考えていたというところです。一般に石田三成は戦況も読めない敗残者のイメージがありますが、実際は「大吉大一大万」という旗印を使っています。これは「万民が一人のため、一人が万民のために尽くせば太平の世が訪れる」という意味で、本当は民百姓の幸せを願っていたということです。現実の光成はそういう人でした。映画で見る限りでは、じゃあなぜ水攻めにして田んぼをつぶしたんだという疑問もわくのですが、史実によると忍城の水攻めは秀吉の発案だったらしく、光成は強行に反対していたそうです。映画で話が違ってくるのは話を面白くさせるためでしょうね。成田長親も農民から慕われていましたから戦後の交渉は比較的スムーズに行っています。そういうところも見所ですね。

 この映画を押すポイントはもう一つ別のところにあります。人が戦で死ぬという場面を丁寧に書いているんですよね。武将同士が一対一で戦い首を飛ばされるところ。油で敵をやり込めたところで火をつけて兵士を燃やすところ。そういうエキセントリックな場面だけではなく、戦後、荒れた田畑を直すと同時に戦死した兵士や農民を丁寧に藁を乗せ、葬っているところ。戦争の虚しさをよく出していました。

 1月6日 川崎チネチッタ

2012/12/14

【映画】 リターン・トゥ・ベース

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 「韓国版トップガン」という触れ込みがついて回ったので見に行ってきました。土曜日朝9時上映開始で観衆は50人程度。私以外の全員が中年のおばさんでした。戦争映画なのによくもまあ・・・そんなに韓流っておもしろいのかな。で、感想ですが、ストーリーに限って言うと、トップガンよりも面白かったと思います。その理由は、

1.北朝鮮という非常にわかりやすい敵を出していること。
2.トップガンでは米空軍のF-5を敵のMigとして出しているが、この映画はMig29を敵機として出していること。
3.ソウル上空で空中戦を行い、民間人に被害を出していること。
4.敵がICBMを発射させていること。

そういうわかりやすい構成が、飽きさせずに最後まで見せてくれました。ただそれは、トップガンからもう20年以上が経過していて、コンピュータグラフィックの技術が極限まであがり、そこに存在しない物まで実写化できてしまうことは考えておく必要があると思います。でもなんだかんだ言ってもドックファイトのシーンは凄い迫力ですよ。F-15もMig-29もそれぞれが撃墜され、死者が出ていくシーンは圧巻でした。敵国内に不時着した味方のパイロットを救出に行く作戦、ICBMをつぶしに行く作戦などはよくよく練られていました。もちろん「嘘だー」と突っ込みを入れたくなるところもありますが、そこは目をつぶってもいいやと思います。

軍事関係や戦闘機に興味がある人は見に行ってもいいと思いますよ。F-15がメインで出る映画は初めてのような気がします。

ストーリーの方ですが、そういうバトル物に興味がある人は楽しめるのですが、恋愛ものとしてみるとどうなのかなと思います。なんというか、ちゃちいんですよね。最初はツンツンしていたヒロインが主人公のパイロットに心を開く展開がなんかこう・・・なんだかなあ・・・と。雑というか、期待できないというか。こういうところがトップガンのパイロットと教官の恋愛という部分に全く足りていない部分なんですよね。

 一つ考えさせられたのは、首都上空に敵機が来た場合、撃墜許可を出すことが難しいとうこと。撃墜すれば残骸が市街地に降り注ぐわけです。だから司令部は最後まで許可しなかったわけですが、結果的には敵機に市民を銃撃させ、被害を散々出したあげくに味方機が撃墜させられる落ちがつきました。戦争の基本は、味方に損害が出ることを想定した上で、敵をどうやって撃退するか、あるいは敵地をどうやって占領するかを考えるわけですが、実際に首都上空で空中戦をやれば、市民に犠牲が出ることをやむなしと考える司令官は現実世界でもいないんだろうなと思います。そこが戦争のいやなところなんですけどね。

とりあえずトップガンは横に置いといて、一つの映画としてみれば、「面白いじゃん」という感想は持てると思いますよ。

 12月8日 横浜ブルク13

2012/12/08

【映画】007 スカイフォール

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 うん、やっぱりこのシリーズはいつもどおり面白かったなと思いました。この不況下、制作費が減らされていると聞きましたが、質の高さは安定していますね。

 面白いと感じる最大の理由は話のわかりやすいことに加えて、真面目さとバカバカしさの絶妙な配分、そして日本映画では見られないアクションシーンの組み合わせがそうしているのだろうと思います。キャラクターですが、今までジェームス・ボンドというのは肩幅の広い、ガッツリした黒髪の英国人という印象があったのですが、今のボンドは痩せ形で金髪、碧眼です。でも結構いい味出していますよね。これはこれで十分にありです。

 この作品の魅力はやっぱり全編を通して繰り広げられるアクションシーンでしょう。冒頭いきなり始まるオートバイを使った屋根上のカーチェイスなどは、バイクに乗っている私から見れば、「こんなことできるわけないだろ」と突っ込みを入れたくなるのですが、それを含めてハラハラものの展開でした。

 残念だったのは美女との絡みやボンドカーと言った007の名物が陰を潜めてしまったことでしょうか。さすがにミサイルを発射したりするのは今は無理があると思いますが、そういう「嘘だろ」と心の中で突っ込む(場合によっては声を出して突っ込む)楽しさがないのは物足りないなあと思います。まあ時代なんでしょうけどね。

 ここ数ヶ月、アニメ作品を見るたびに感じていた妙なイライラ感の原因は、「敵がよく見えない」「話が心象心理の世界に入っている」という物でした。それがこの作品は一切なく、明確な敵と、攻守逆転のテンポの良さが2時間30分の長編を飽きることなく見続けさせてくれました。やっぱり映画はこうでなくっちゃね。

 ただ、映画を見終わったあと、ボンドガールはいったい誰なんだろうと考えてしまいました。「その人を守る」という意味では今回のボンドガールはボスである「M」のジュディ・デンチが正しいのかもしれません。「ガール」と言っていいのかな?とちょっと可笑しくなりました。

 関係ない話ですが、現在のジェームス・ボンド役のダニエル・クレイグは1968年生まれとか。・・・ついに私より年下のボンドが出てしまったか・・・・。はあああああああああ。でも年齢が近いと言うことは映画のファッションセンスはの参考になるかなと。早速細身のブルータイを買ってしまいましたよ。

 12月1日 TOHOシネマズららぽーと横浜