ジェフユナイテッド千葉 5-0 福島ユナイテッド
福島県のサッカーチームというと、以前はプリメーロ福島というチームが代表的で、天皇杯も大体出場してきたのですが、最近はこの福島ユナイテッドが台頭してきました。福島ユナイテッドは今年、地域リーグ決勝大会を勝ち上がり、来年はJFLに参戦します。毎年のことですが、JFLの新規参入チームはいつも楽しみです。
大差がついた試合でしたが、やりようによってはもう少しなんとかなったのかなと思います。福島にとっては前半のオウンゴールがあまりにも大きなダメージでした。格下とされるチームが前半のうちに先制されると勝ち上がるのは非常に難しいですね。この失点により、切れるカードがなくなってしまいました。
試合の進め方は地域リーグとはとても思えず、堂々としたものでした。守りを固めてカウンターという戦術は採らず、積極的にポゼッションをとって攻め立てます。試合開始から半ばくらいまでは福島の時間帯だったと思います。もちろんそれは千葉側が様子を見ていたのかもしれませんが、この時間帯で得点が得られれば、ジャイアントキリングも夢ではありませんでした。
アマチュア故仕方ないのかもしれませんが、先制された後の展開は福島にとって残念というしかはありません。一つはゴール前の決定的なチャンスをことごとく外したこと、そしてペナルティエリア直前の絶好の位置からのフリーキックも枠をとらえられなかったことです。こういう、ここで決めれば同点に追いついたかも、そして逆転できたかも、結果的にそれは無理だったとしても見る側にも試合終了まではハラハラどきどきしていたかもしれません。
0-2で前半を終えた時点で気持ちが切れてしまったのか、後半はどうにもなりませんでした。少なくとも後半の3失点は実力の差ではなく、集中力を欠いたことによるカウンターからの失点でした。なんというか・・・勝ち目がなかったとしても、90分間最後まで点を取る隙はなかったのか、11人全員で探してほしかったと思います。そういう最後まで戦い抜くその姿勢は来年のJFLでも通用すると思います。
地域リーグ所属のチームが4回戦進出したのは快挙だと思います。しかも勝った相手は甲府と新潟です。その戦いはフロックでなかったことはこの試合から見て取れました。それだけに、この試合を「実力の差がでちゃったね」とは思いたくはないのです。「ここをこうすれば・・」そういう悔しさが見て取れました。
フクダ電子アリーナ 観衆:5,238人